わんにゃん広場
近年ではペット可やペット共生型のマンションが増え、
集合住宅でペットを飼う人が増えました。
犬は吠える動物ですが、
集合住宅では近隣住民の方のご迷惑にならないよう
吠え声には配慮しなくてはなりません。
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春は犬の吠え声に関する苦情が増える時期です。
今回は犬がチャイムに吠える原因と改善トレーニングについて
お話ししたいと思います。
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犬はなぜチャイムに吠えるのか?
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まずは、考えられる代表的な理由を4つ挙げます。
① 自分のテリトリーに、家族以外の人が入ってくる合図となっている。
② 飼い主家族や自分を可愛がってくれる人が来た合図となっている。
③ 吠える事が習慣化してしまっている。
④吠えやすい犬種
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それでは、内容を一つずつ見ていきましょう。
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① 自分のテリトリーに、家族以外の人が入ってくる合図となっている。
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犬は、本来群れを形成して生活をします。
その群れが暮らす主たる場所をテリトリーと呼びます。
このテリトリーの中に犬から見て「知らない人が入ってくる」
という事は、犬にとってとても大きな恐怖となります。
チャイムが鳴ると、
自分のテリトリーに誰かが入って来るという合図です。
その為、テリトリーに危険が及ばないよう、
警戒として吠えるのです。
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◆改善トレーニング
犬自身が、”怖い”と感じる事が原因の為、
まずは基本的なしつけと共に
日常的にいろんな人・犬とコミュニケーションを取らせたり、
決まった散歩コースだけではなく様々な場所を歩く事で、
犬に自信を持たせ、恐怖を感じる事を減らしましょう!
結果、吠えの減少につなげます。
これはチャイムへの吠え対策だけでなく、
犬の精神面の安定にもつながります。
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② 飼い主家族や自分を可愛がってくれる人が来た合図となっている。
①とは逆の理由です。
チャイムがなると「好きな人が来た」合図となっている為、
・遊んでもらえる?
・撫でてもらえる?
期待、興奮により吠えてしまいます。
◆改善トレーニング
必ずしも、「誰かが入って来るとは限らない」という事を教えるために、
あえてチャイムだけならし、
実際には誰も来ないという事を学習させます。
これは、1日に何度も行い、数日間行うトレーニングです。
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③ チャイムで吠える事が習慣化してしまっている。
きっかけは、①又は②が殆どです。
そのうちに、理由はどうであれ、
チャイムがなれば吠えるという行動だけが残され、
反射的に吠えるようになってしまうのです。
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多くの場合、
チャイムへの吠えを本気で困った時には
①、②の時期は過ぎ習慣化されてしまっています。
チャイム=吠える
と、吠える行動がチャイムに直結してしまっているため、
チャイム=”(飼い主が犬にさせたい事)”
と、チャイムに直結する行動を置き換える必要があります。
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◆お勧めは、、、
チャイム=飼い主の元に来る
チャイムが鳴ったら犬を自分の元に呼びます。
スムーズに呼び戻せるよう、おいでの練習をしておいた方がよいでしょう。(呼んだら必ず来るように、おやつ、玩具等、どんな手を使ってもかまいません。)
おいでがある程度できるようになったら、
いよいよチャイムに吠えないようにする練習です。
チャイムがなる直前、吠えないよう犬を牽制します。
実際にチャイムがなって、吠える事を少しでも躊躇したら、
すかさず犬を呼び、来たら大げさに褒めます。
急な訪問には対応できない為、家族や友人に協力してもらい、
練習のためにチャイムをならしてもらいましょう。
また、せっかく犬を呼んで来ても、
すぐに玄関に吠えて向かってしまっては意味がありません。
来たら、玄関に興味がなくなるまで、
優しく撫でたり、玩具で遊んであげましょう。
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④ 吠えやすい犬種
犬はその犬種の特徴を生かした役割をグループで分けられます。
例えばその一つである猟犬の中に、
吠えて狩猟を助ける犬種もあり、
そういった犬種は吠えやすい傾向にあります。
原因は①~③である事が殆どですので、対策は他と同じです。
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◆最後にもう一点トレーニング法をご紹介します。
天罰方式
これは、犬がチャイムに吠えたら天罰
(ビー玉入りのペットボトル)が落ちるというもので、
飼い主が叱るのではなく、
チャイムに吠えると嫌なことが起こると学習する方法です。
犬が玄関に向かって吠えた瞬間、犬のしっぽのあたりに
ビー玉入りのペットボトルを投げます。
ポイント
・タイミングと、投げる場所が重要
(飼い主が投げるところを見られてはいけないなど)
・犬の性格によっては向き不向きがある
びっくりして吠えるのをやめるので即効性がありますが、
慣れてしまったり、
犬との信頼関係が崩れることもあるので注意が必要です。
また、見知らぬモノや人に対して吠えることは、
動物である犬にとってはふつうであり、問題行動ではありません。
犬には、私たちの都合に合わせてもらっているので
お互いが快適に暮らせるようなトレーニングが好ましい
といった意見も多数あります。
適したトレーニングを取り入れるため
まずは、なぜ吠えているのか
よく観察してみましょう。