わんにゃん広場
今年も「フィラリア症」の予防シーズンがやってまいりました。
まだ、フィラリア症の予防を開始されていない飼い主様は
ぜひ今月中には動物病院に行ってくださいね。
●これから予防しようと考えている方へ
フィラリア予防薬は体のなかにいるミクロフィラリア(幼虫)を退治するお薬です。もし体の中に成長したフィラリア(成虫)が沢山いるのにお薬を飲んでしまった場合、フィラリアの死骸が血管を詰まらせるといった恐ろしいことが起こります。
昨年の飲み忘れたお薬が余っていても
必ず動物病院で血液検査をしてから、
お薬を与えるようにして下さい
●フィラリア症ってどんな病気?
フィラリア症は蚊が媒介して寄生虫が体内に入ることで感染し発症する病気です。
動物の血管内に侵入するフィラリアは、ミクロフィラリアといって目に見えないほど小さなもので、血管内で幼虫から成虫へと育ち、動物の肺動脈や心臓に寄生します。
最終的に心臓に行き着く頃には体長15~20cmほどの成虫になっているため、時には心臓の血管を詰まらせてしまうのです。
(そうめんが心臓の中に詰まっているのをイメージして下さい)
また、幼虫から成長し心臓に寄生するまでに3~4カ月かかるといわれており、幼虫が体内に入ってから実際に症状がでるのが遅く、飼い主さんが初期症状に気づきにくい病気です。
犬の病気としてメジャーなフィラリア症ですが、
最近ペットとして飼う方が増えているフェレットも犬と同様に感染します。
そして猫も感染しますが、犬やフェレットとは少し異なります。
犬→蚊→猫などといったルートで、蚊を媒介して他のペットにも感染する病気ですから、集合住宅でペットと生活する皆様には、
特に予防をしっかり行っていただきたい病気ですね。
●どんな症状なの
初期症状は、、、
・元気・食欲減退
・咳
・呼吸が苦しそう など
病気が進行してくると、、、
・お腹が膨らむ(腹水)
・赤い尿がでる など
●猫のフィラリア症
幼虫が肺動脈や心臓に寄生するまでの流れと期間は犬とほぼ同じです。ただ、フィラリアは猫の体内では、ほとんど生き残る事が出来ません。そのため肺動脈や心臓にたどり着くことがあまり無く、無症状のことが多いのです。しかし、ごく稀に生き残り成虫となり、肺動脈や心臓までたどり着くフィラリアがいるのです。
●実際に猫ちゃんが発症してしまったらどうなる?
初期症状は犬と同じです。しかし成虫が肺動脈に到達していても無症状の猫もいます。
また、猫の体内で生き残るフィラリアの数が少ないことから、検査でも原因を見つけにくく、風邪や気管支炎として対症療法になるケースがあるのです。
発症する確率は低いですが、気が付かないまま病気が進行することが多く、重篤な呼吸器症状や突然死を引き起こすことがあるのが猫の特徴です。
●予防薬の大切さ
適切に予防をすれば防げる病気です!
犬のフィラリア予防薬には錠剤タイプ、おやつタイプなど様々あり、1つでおなかの寄生虫を予防できるものもあります。
あまり知られていませんが、猫のフィラリア予防薬にも様々なタイプがあり、錠剤やスポットタイプなどがあります。また、ノミ予防やおなかの寄生虫予防が合わさったものもあります。
既にノミダニ予防等をされている方は、何種類も予防薬を使うのは大変ですから、フィラリア予防があるものに切り替えてもいいかも知れませんね!